(あいしてるは、あなただけにささぐ) わたくしはいったのです。 あなただけだと、わたくしは、確かに、いった の で す。 『人外恋愛』 初めて素手で手をつないだ。 溢れていく血は俺の手を深紅に染めて、地に堕ちた。 頭がこれほどに無いくらい、パニックになった。 わからない、分からない、判らない、解らない、どうしたらいい? どうにもならなくて、情けなくて、涙が溢れた。 「ケニー」 弱く名前を呼んだ。 この手の先のあいつは、俺よりも弱々しく、手を握り返す。 「くれいぐ だい す」 ぼたぼた、ぼた。 涙も血も止まらない。 先に止まったのはどっちかさえも、わからない。 「クレイグ、おはよう。」 もう慣れ始めていた蘇生のループは、最近死ななくなっていた所為か、どこか狂っていた。 俺はフードの下の明るい笑顔に酷く吐気と眩暈を感じていた。 「消えろ」 このケニーが産まれなければ、一つ前のあのこは死なずに済んだのに。 「今日中に」 殺意がふつふつと湧き上がる。 人を本気で殺したいと思ったのは初めてだ。どうかしてるんだ、あんたもおれも。 やっと今日のケニーが死に始めた。 今回は短かったなぁと、冷静に考える。 ああ、馬鹿みたいだ、反吐が出る。 産まれなければ、死ぬ痛みなんて感じなかったのに。 「ケニー」 ひどく冷たく言い放つ。 手も繋ぐことも無い。 この、人外生物にそんな慈悲なんていらないだろ? 「くれ、い ぐ」 かすれた声が耳をくすぐる。 「おねが、い。」 気分が悪い、目の前でトラックなんかに引かれるなよ。 「しなないで、って いっ て」 フラッシュバックするじゃないか、前のあの子に。 彼が事切れた時に涙は出なかった。 ぼたぼた、ぼた。 垂れるのはあいつの血だけ、 「ケニー」 だったハズなのに、言葉が溢れて止まらない。 「おれをおいていかないで」 つれていって、ころしてください。 おねがいです、いやしないかみさま、おねがいです。 あのひとに、あわ せ て。 「だいすき、あいしてる。」 ついに、涙もあふれた。 20080409 ケニクレ 死んだケニーが好きなクレイグ様 でもいきているのもケニーだからやっぱりすきなんだ というツンデレ。 スタカイじゃこんなに冷たくないなと思って、ケニクレで^p^